梵鐘

境内の建物

梵鐘ぼんしょう

お寺の鐘楼に吊るされた大きな鐘。除夜の鐘で広く知られる。

梵鐘は寺院の鐘楼に吊るされた大型の釣り鐘で、「梵」はサンスクリット語で「清浄・神聖」を意味する。その音色は「黄鐘調(おうしきちょう)」と呼ばれる荘厳な響きが理想とされ、鋳造技術の粋が凝らされている。梵鐘の表面には蓮華文や銘文が鋳出され、製作年や寄進者の名が刻まれていることが多い。

日本最古の梵鐘は福岡・妙心寺にある戊辰銘鐘で、698年の銘がある。日本三大梵鐘は京都・知恩院、奈良・東大寺、京都・方広寺のものとされる。方広寺の梵鐘は「国家安康・君臣豊楽」の銘文が徳川家康の名を分断しているとして大坂の陣の口実にされた逸話で知られ、現在もその銘文を見ることができる。梵鐘の音は約2キロメートル先まで届くとされ、かつては地域の時報としても機能していた。