
建築・装飾の特徴
扁額
門や建物の入口上部に掲げられた名称・文字入りの板。
扁額は門や建物の入口上部に掲げられた横長の額で、神社名・寺院名や格言などの文字が書かれている。「へんがく」と読み、建物の「顔」として訪れる人を最初に迎える重要な存在である。著名な書家や高僧、天皇の筆による扁額は、それ自体が貴重な文化財として大切に保存されている。
扁額の文字は金箔や朱漆で装飾されることもあり、遠くからでも読み取れるよう力強い書体で書かれることが多い。鎌倉・建長寺の「巨福山」の扁額は後深草天皇の宸筆と伝えられ、「巨」の字にわざと点を一つ加えて「百」に見せることで「大きな福が百ある山」という縁起を込めたとされる。参拝の際は足元だけでなく頭上にも目を向けると、扁額に秘められた歴史や逸話に出会えることがある。